最近「下流老人」や「老後貧乏」なんて言葉を耳にする機会が多くなり、サラリーマンに限らず老後に対し、みなさん漠然とした心配・不安を持っているはず。
アンケートの調査結果では下記が心配・不安のTOP3だそうです。
- お金・老後資金の心配・不安
- 年金制度の心配・不安
- 病気・怪我の心配・不安
あなたの心配・不安も少なからずこれらに当てはまっていると思いますが、なぜこれらのことが心配・不安なのでしょうか?
なぜなら、ただ漠然と不安に思ったり、心配しているだけで真剣に考えたり調べていないから。
たとえば、老後のお金は自分たちの場合はいつまでに、いくら必要か、と目標を立てたり、年金制度を調べたりすることで不安は大幅に軽減します。
自分で真剣に考え計画・実行したり、いろいろと調べて知識をインプットしてかなければどんどん不安が増えるだけ。
そこで今回は、1.お金・老後資金の心配・不安、2.年金制度の心配・不安、3.病気・怪我の心配・不安、の解消方法についてお伝えしていきます。
老後の心配・不安しすぎの第1位:”お金・老後資金”の心配・不安の解消方法は?
”お金・老後資金の心配・不安”の解消法は一言でいうと、自分たちが老後に必要なお金を見える化し、そのお金を蓄えること。
必要な老後資金がわかれば、貯蓄額の目標設定をし、毎月いくら貯蓄するのか計画し、それに基づきいますぐ実行するだけです。
貯蓄額の目標設定の仕方やお金の不安解消法については「老後の資金は夫婦2人でいくら必要?60歳までの必要額はいくら?」で紹介しているので、参考にしてください。
また、預貯金はあるけれど、利回りが良い商品でお金を増やしたい、インフレの不安に備えて預貯金以外でも資産形成したい、等を考えている方は、積立投資を検討することをお勧めします。
簡単に言うと、積立投資のメリットは預貯金に比べ利回りが良い、デメリットは元本保証ではないということ。
長期間での運用をすればリスクを軽減することができますが、運用期間が決まっている商品もあるので、商品を検討する際には詳細を確認しましょう。
第2位:”年金制度”の心配・不安の解消方法は?
”年金制度の心配・不安”の解消法は、まず自分がいつから、いくら受給できるかいますぐ確認すること。
自分がいくら受給できるかは日本年金機構のHPや日本年金機構から送付される”ねんきん定期便”で確認することができますので、いますぐ確認してください。
なお、50歳以上の方は、年金定期便に「老齢年金の年金見込み額」が記載されていますが、50歳未満の方は「加入実績に応じた年金額」の記載しかないため、ねんきん定期便では実際に受給できる年金額はわかりません。
50歳未満のかたは日本年金機構の「ねんきんネット」に利用登録すれば、将来の年金見込み額がわかりますので、登録し、確認してください。
また、年金制度の中に”繰り上げ・繰り下げ制度”があります。
これは現在65歳から受給する年金を60歳から65歳の間で年金受給開始する繰り上げ受給と、65歳から70歳の間で年金受給開始する繰り下げ受給のことです。
これらの繰り上げ受給・繰り下げ受給にはもちろんメリットとデメリットがあり、メインのメリット・デメリットは年金受給額が変わるということ。
その繰り上げ受給と繰り下げ受給の増減額は下記です。
- 60歳から65歳の間で繰り上げ受給を開始した場合: 0.5%/月の減額
- 65歳から70歳の間で繰り下げ受給を開始した場合: 0.7%/月の増額
具体的に言うと、一般的な夫サラリーマン・妻専業主婦の場合の65歳での年金受給額は1ヶ月約24.3万円。
そこから60歳から年金を受給する開始する場合と、70歳から年金を開始する場合の、年金受給額は下記となります。
- 60歳から年金受給開始した場合: 約24.3万円 × (100% - 0.5% × 60ヶ月)≒ 約17.0万円
- 70歳から年金受給開始した場合: 約24.4万円 × (100% + 0.7% × 60ヶ月)≒ 約34.5万円
この受給額の計算は「ねんきんネット」でも確認できますし、このような制度を知っていれば、不安が大幅に解消されるはず。
ただし、このような制度を使う際には注意点もありますし、なにより詳細はご自分で確認し、自分の場合には何が最適か考え、不安を解消していきましょう。
第3位:”病気・怪我”の心配・不安の解消方法は?
”怪我・病気”については、こればかりは、この先何が起こるかわかりません。
そのために、日々の健康に気を使ったり、運動したり、もしもの場合に備えて医療保険に加入する、ということをしているはず。
でも、高額医療費制度をご存知ですか?
この高額医療費制度とは、ある月の1日~末日までにかかった医療費が高額になって、自己負担の限度額を超えた場合に、超えた分のお金を払い戻してもらえる制度。
この高額医療制度の自己負担限度金額は年齢・収入によって変わってきますので、今回は70歳未満で年収400万円の方の場合で想定してみます。
仮にある月の1日~末日までに200万円の医療費がかかった場合、病院の窓口では3割負担の60万円を支払います。
ただし、自己負担限度額は80、100円 + (2、000、000円 + 267、000円)× 1% ≒ 102、770円。
すでに60万円を支払っていますから、600、000円 - 102、770円 = 497、230円(約50万円)が払い戻されることになります。
これは大きな金額ですし、もしも大病した際にも不安は軽減されますし、なにより知らないと損。
その他の制度も含め、いろいろ自分で調べ、不安をどんどん解消していきましょう。
まとめ
老後に対する心配・不安はだれにでもあると思います。
ですが、一番の心配・不安の原因は、お金にしても、年金制度にしても、医療制度にしても知らないことが問題です。
自分で考え、自分で調べ、自分で勉強し、不安・心配を見える化すれば、周りに惑わされたり、余計な不安・心配は解消されていくはず。
老後の心配・心配を無くすには、自分の老後に対し真剣に向き合い、自分がどうしたいのか考え抜くだけです。なぜならあなたの人生だから。
また、素敵な老後を過ごすために、フィジカルもメンタルもしっかり整えていきましょうね!
”いまこの瞬間”を大切に生きていきましょう!