「老後について考えるとお金の不安を漠然と持ってしまうけど、老後のお金はいくらあれば安心なんだろう?60歳までにいくらの老後資金を貯蓄すればいいのかな?」

夫婦2人で安定した老後の生活を送りたいと思っているけれど、60歳までにいくらの貯蓄があれば安心できるのかの具体的なイメージが湧かず不安を抱えているという人も少なくないはず。

 

ましてや「人生100年時代」といわれているこの時代、自分が何歳まで生きるのかもわからないのに「安定した老後の生活を送るために、老後資金としていくら貯蓄すれば安心できるのか」を考えることはなかなか困難ですよね。

でも困難だからといって、このまま老後のお金について真剣に考えることを後回しにしてしまっては「絶対にダメ」

 

なぜなら、老後の資金を蓄えるには時間を味方につけて長い期間でお金を貯蓄することが、貯蓄の負担もリスクも少なくできるから。

「老後を迎えてお金が足りない」という最悪の状況を避けるためにもためにも「いますぐ」老後の資金について真剣に考えるべき。

 

そこで今回は「老後いくらあれば安心?60歳までに貯蓄すべき夫婦2人の老後資金の目安とは?」についてお伝えしていきます。

 

老後のお金はいくらあれば安心?

 

まずあなたは、老後のお金はいくらあれば安心だと思いますか?

老後資金の貯蓄の目安は「1000万円」とも「3000万円」とも「5000万円」ともよく聞きますが何が正解かよくわからないですよね。

 

でも、老後の資金がいくらあれば安心できるかどうか、それは「あなた次第」

なぜならあなたの老後の生活設計を考えることができるのは、「あなただけ」だから。

 

しかし、老後のためにいくら必要かということをいきなり考えようとしても、なかなかイメージが湧かないですよね。

下記をモデルケースとした場合、60歳までに「約1000万円」の貯蓄があれば、まずは「一安心」

 

【モデルケース】

  • 現役時代は「夫:サラリーマン、妻:専業主婦」
  • 夫の勤続年数は「35年以上」
  • 60歳の定年退職後には「65歳まで働く」
  • 年金は「65歳から受給する」
  • 住居は「持ち家」

 

60歳までに貯蓄すべきお金の目安が「約1000万円」だったら、20年間で貯めるとして「月々約4.2万円」を積み立てていけば大丈夫。

「月々約4.2万円」だったら何とか貯蓄できそうな気がしませんか?

60歳までに貯蓄すべき夫婦2人の老後資金の目安とは?

 

それでは、60歳までに貯蓄すべき夫婦2人の老後資金の目安が「1000万円」で本当に安心できるのか、についてお話ししていきましょう。

老後に必要なお金は、簡単に言うと老後の生活の「支出と収入」の関係ですので、「支出」「収入」それぞれについて明確にすることが必要

 

あなたはあなたの老後「支出」「収入」がそれぞれいくらになると思いますか?

定年退職後の「支出」はいくら?

いくら必要?「老後の生活費」

まず、定年後の生活費を計算するにあたり必要になってくるのが「あなたの寿命は何歳か」ということ。

でも、こればっかりは誰にもわかりませんよね。

 

厚生労働省の発表している「平成29年簡易生命表の概要」によると、日本人の平均寿命は男性が「81.09歳」、女性が「87.26歳」

60歳で定年退職し、男性・女性ともに90歳まで元気に人生を過ごせたとすると、60歳から90歳までの30年分の生活費が必要となります。

 

また、生活保険文化センターの平成28年度「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人が老後の生活を送るうえで1ヶ月に必要な生活費は下記。

 

  • 老後の最低日常生活費:  平均22.0万円
  • ゆとりある老後の生活費: 平均34.9万円

 

「ゆとりある老後の生活費」とは、おもに旅行やレジャー、身内とのつきあい、趣味や教養、日常生活費の充実等が上乗せされた金額です。

そこで「安定した老後の生活」を送るための必要な生活費を上記の金額の中間と仮定すると、夫婦2人で1ヶ月あたりの生活費は「約28.5万円」。

 

これより30年間「安定した老後の生活を送る」ための生活費を計算すると約1億260万円 ≒ 28.5万円 × 30年 × 12ヶ月」必要となります。

定年後の生活費が夫婦2人で「約1億260万円」といわれると、かなり驚きの金額ですよね。

もしものための「介護の費用」

老後も健康で元気に過ごしたいですが年齢を重ねると介護のお世話が必要になる可能性も。

ケースバイケースですが介護費用は1人「約500万円」程度必要といわれており、もし夫婦2人とも介護が必要になった場合の介護費用は約1、000万円

 

「もしものための備え」も必要です。

ほかにも必要「その他の費用」

上記の費用以外にも、お子さんの結婚祝いや突発的なの冠婚葬祭、自宅のメンテナンス費等々の費用が必要。

これらの費用は約1、000万円を考えておきましょう。

定年退職後の「収入」はいくら?

いくらぐらい給付されるの?「定年退職金」

厚生労働省の「平成30年就労条件調査:結果の概要」によると、「大学・大学院卒業」で職種が「管理・事務・技術職」の場合、平均退職給付額は下記となっています。(「退職一時金制度」と「退職年金制度」を併用している企業の場合。)

 

  • 勤続年数20~24年: 1、743万円
  • 勤続年数25~29年: 1、854万円
  • 勤続年数30~34年: 2、081万円
  • 勤続年数35年以上 : 2、493万円

 

たとえば、勤続年数が「35年以上」の人の場合、平均の退職給付金は2、493万円

退職金がいくら給付されるかがわかれば、老後のお金の不安は格段に少なくなりますよね。

 

でも、もしこの退職金で住宅ローンを一気に完済しようと考えているのであれば、それは絶対に「ダメ」

なぜならこの退職給付金はあなたの老後の大事な資金だから。

 

住宅ローンの返済はかならず定年退職前に完済し、退職金は「老後の資金として確保」しておくことが重要です。

「定年退職金」はあなたの老後のための大切な資金です。

収入はどれくらい?「定年退職後の就労所得」

調査結果によると60歳以降の平均的な就労所得は下記となっています。

 

  • 60代前半: 1ヶ月あたり平均25.3万円
  • 60代後半: 1ヶ月あたり平均20.8万円

 

65歳から年金を受給するとして60歳から65歳までの5年間は働くとすると、得られる収入は約1、520万円 ≒ 25.3万円 × 5年 × 12ヶ月」

健康で元気なうちは働いて必要なお金を確保し、老後のお金の不安を少しでも解消していきましょう。

どのくらい受給できる?「年金」

一般的な「夫:サラリーマン、妻:専業主婦」の場合、65歳での年金受給額は1ヶ月あたり「約24.3万円」

ですので65歳から90歳までの25年間で受給できる年金は約7、290万円 ≒ 24.3万円 × 25年 × 12ヶ月」となります。

 

あなたがどのくらいの年金を受給できるかは日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すれば将来の年金見込み額が確認できますので、「いますぐ」登録して確認すべきです。

60歳までに貯蓄すべき夫婦2人の老後資金はいくら?

これまでの「支出」「収入」の計算結果をまとめると下記モデルケースでの60歳までに貯蓄すべき夫婦2人の老後資金約1、000万円 ≒ 支出:1億2、300万円 - 収入:1億1、300万円」

 

【モデルケース】

  • 現役時代は「夫:サラリーマン、妻:専業主婦」
  • 夫の勤続年数は「35年以上」
  • 60歳の定年退職後には「65歳まで働く」
  • 年金は「65歳から受給する」
  • 住居は「持ち家」

 

◆支出合計: 約1億2、300万円

  • 「30年間の生活費」: 約1億300万円
  • 「介護費用」: 約1、000万円
  • 「その他の費用」: 約1、000万円

 

◆収入合計: 約1億1,300万円

  • 「定年退職金」: 約2、500万円
  • 「定年退職後の就労所得」: 約1、500万円
  • 「年金」: 約7、300万円

 

でも、ちょっと待って

もし「なんだ、安定した老後の生活を送るのであれば、60歳までに約1、000万円の貯蓄があればいいのか!」と思ってしまったあなた、それは大きな勘違い

 

なぜなら、これははあくまで一般的な平均値での話であって、あなたが必要とする老後の資金の貯蓄額ではないから

たとえば、「夫婦で毎年海外旅行へ行きたい」「憧れの車を買いたい」「ゆとりのある老後の生活を送りたい」等を考えているのであれば、それはその分のお金が必要です。

 

また反対に「貯蓄が足りないかも」と思ったら、「共働き」を検討したり、65歳以降も働いて「収入を得る」、年金の「繰り下げ受給制度」を活用して月々の「年金受給額を増やす」、またもしものときには「持ち家を売却したり貸し出すことによって収入を得る」等のやりくりもいろいろ考えられるはず。

いま、あなたがやるべきことは「いくらの貯蓄があれば不安なく、こころ豊かな安定した老後の生活を送れるか」というあなたの老後のライフプラン(生活設計)を明確にすること。

 

「老後を迎えてからお金が足りなかった」という最悪の状況を避けるためにもためにも「いますぐ」老後の資金について真剣に考え、「ライフプランを明確化・計画・行動」を開始してください。

 

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老後資金はどうやって貯蓄するのがいいの?

 

老後資金の貯蓄方法には、「預貯金」「確定拠出年金(iDeCo)」「つみたてNISA」「株式投資」「投資信託」等、さまざまな蓄え方があります。

それぞれの貯蓄方法の特徴については「老後資金の貯め方は?老後の資金作りにおすすめの貯蓄方法とは!」で詳細を紹介しておりますので参考にしてください。

 

これらの貯蓄方法の中でも、「長い期間で少額のお金をコツコツと蓄えたい」という人への一番のおすすめは「積立投資信託」

「積立投資信託」は投資する商品や運用の手法などは投資のプロの「ファンドマネージャー」が行ってくれますので、資産運用の初心者でもすぐに始めやすいというのが特徴です。

 

また、積立投資信託は「運用利回りが良い」「相場に一喜一憂せずに安心して運用できる」ということが大きなメリット。

「運用利回りが良い」ということは毎月少額でも積立投資信託で長い期間運用していけば、お金が増えやすいということ。

 

たとえば、老後の資金を貯蓄するために月々3万円のお金を捻出し、運用利回りが5%だった場合で毎月3万円を20年間運用すると、最終積立金額は約1、230万円となり、投資元本の「720万円 = 3万円 × 12ヶ月 × 20年」に対し、約510万円の利益となります。(手数料、信託報酬、税金等を考慮しない場合。)

これが運用期間15年になってしまうと、同条件で最終積立金額が約800万円、投資元本の540万円に対し、約260万円の利益となりますので、「少額でも早く始める・運用期間を長くする」ことが基本。

 

また、「相場に一喜一憂せずに安心して運用できる」ということはすごく大事。

なぜならそれは「本業に専念」できるから。

 

相場の値動きがいつも心配で気になってしまうと、眠れない夜や仕事が手につかなくなり、心身ともにかなり辛くなります

ですので「安心して運用できる」ということは本業に専念するための重要な項目の一つ。

 

本業に専念できれば本業での収入も上がり、その分を老後の貯蓄に回すことができますよね。

「長い期間で少額のお金を積み立てて資産運用し、老後資金を補いたい」という人には、「積立投資信託」が一番のおすすめ

 

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まとめ

 

「老後について考えるとお金の不安を漠然と持ってしまうけど、老後のお金はいくらあれば安心なんだろう?60歳までにいくらの老後資金を貯蓄すればいいのかな?」と悩んでいたり、どうすれば良いのかわからないことがあるかもしれません。

だからといって、老後のお金について悩んでいるだけでは状況は何も変わらないし、考えることを後回しにしてはお金を貯蓄する大切な時間をただ浪費するだけ

 

「あなた」は、あなたが必要とする「あなた自身の老後の資金」について、「いますぐ」目標を設定し、計画・行動しなければなりません。

なぜなら、あなた自身と大切な家族の人生を幸せに導くことができるのは「あなた」しかできないのだから。

 

今すぐ行動し、後悔のない老後の生活に備えましょう。

また、素敵な老後を過ごすために、心も体もしっかりとケアしていきましょうね。

 

そして”いまこの瞬間”を大事に生きていきましょう!

 

◆ あわせて読みたい「老後資金について」のオススメ紹介記事はこちら

・ 老後資金は夫婦2人でいくら必要?60歳までの必要額はいくら?

 40代から始める老後の準備!老後資金の貯め方おすすめ5選!

 

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