「定年後にお金がないときは老後の生活はできるの?」「定年後に貯金がなかったら、老後のお金や暮らしはどうしたらいいんだろう?」
現役時代には、残念ながら老後のお金を蓄えることができない人が少なからずいるはず。
人生100年時代といわれているこのご時世、定年後に老後のお金がないとものすごく不安を感じるかと思います。
ですが、現在は60代の方はもちろん、70代の方も元気で働いていらっしゃいますし、定年後に貯金がなくても、老後の生活を工夫する方法や余地は必ずあるはず。
そこで今回は、定年後に貯金がない場合の老後のお金と暮らしのやりくりについてお話ししたいと思います。
定年後のお金がないときはどうする?
残念ながら現役時代に老後のお金を蓄えられず、定年後にお金がないときはどうすれば良いのでしょうか?
結論から言うと、定年後もできるだけ長く働いて収入を得ることしかありません。
しかし、そこで「そうか、働けばいいんだ!」と安心してしまっては「ダメ」。
なぜなら、どのぐらいの収入を得れば老後の生活ができるか、見える化・明確化できていないから。
いろいろな理由があると思いますが、いままでお金を蓄えることができなかったということは、「自分の収入がいくらあって」、「自分の家庭の支出がいくらで」、「これだけの貯蓄をすれば老後は大丈夫」、ということを考えてこなかったということ。
まず、あなたがやることは、いくらあれば老後の生活を送れるか、老後のライフプランを明確にすること。
定年後に貯金なしの場合、老後のお金と暮らしはどうする?
定年後に貯金なしの場合、老後のお金と暮らしはどうすれば良いのでしょうか?
先ほどのとおり、定年後もできるだけ長く働き、その得られた収入で老後の生活をやりくりするしかありません。
ただ、老後の生活をやりくりするといっても、いくらの収入があればあなたの家庭の生活がやりくりできるかご存知ですか?
「え?いくらぐらいか想像がつかないな…。」と思っているあなた、それでは本当に生きていけません。
家庭の収支をどうなっている?
まずは、現在の支出を確認し、定年後に必要な生活費を算出すべき。
なぜなら定年後にいくらの収入を得ればあなたの家庭が成り立つのかは、あなたが考えなければ誰にもわからないから。
70歳まで働いたとすると、一般的に60代前半(60歳~65歳)の平均収入は1ヶ月約25.3万円、60代後半(65歳~70歳)の平均収入は1ヶ月約20.8万円。
それに対し、夫婦2人での60歳以降の平均生活費は1ヶ月約27万円。
これらの値だけを見ると60代前半(60歳~65歳)では、支出(生活費)27万円 - 収入25.3万円 ≒ 約1.7万円の不足、60代後半(65歳~70歳)では、支出(生活費)27万円 - 収入20.8万円 ≒ 約6.2万円の不足という結果になります。
これらの結果をベースに考えたとき、あなたの家庭の支出がいくらになるかを考えてください。
なぜならあなたの家庭の支出を明確にしなければ、あなたの家庭の生活が成り立つかどうか判断できないから。
もし、上記の計算通り支出が収入を超える場合には、対応策は支出を減らすか、収入を増やすか2つに1つ。
収入を増やすにしても支出を減らすにしても、生活費を節約するとか夫婦で働いて収入を増やすとか、ご家族の協力が必須になります。
まずは、老後の生活を送るのにいくら必要なのかを明確にし、ご家族で話をし、内容を共有してみましょう。
年金の受給額はいくら?
次に受給できる年金額について考えてみましょう。
現在40代の人は65歳から基本的に年金受給開始となりますが、年金制度には「繰り上げ・繰り下げ制度」という制度があります。
これは現在65歳から受給する年金を60歳から65歳の間で年金受給開始する「繰り上げ受給」と、65歳から70歳の間で年金受給開始する「繰り下げ受給」のことです。
これらの繰り上げ受給・繰り下げ受給にはもちろんメリットとデメリットがあり、メインのメリット・デメリットは年金受給額が変わるということ。
その繰り上げ受給と繰り下げ受給の増減額は下記です。
- 60歳から65歳の間で繰り上げ受給を開始した場合: 0.5%/月の減額
- 65歳から70歳の間で繰り下げ受給を開始した場合: 0.7%/月の増額
具体的に言うと、一般的な夫サラリーマン・妻専業主婦の場合の65歳での年金受給額は1ヶ月約24.3万円。
そこから60歳から年金を受給する開始する場合と、70歳から年金を開始する場合の、年金受給額は下記となります。
- 60歳から年金受給開始した場合: 約24.3万円 ×(100% - 0.5% × 60ヶ月)≒ 約17.0万円
- 70歳から年金受給開始した場合: 約24.3万円 ×(100% + 0.7% × 60ヶ月)≒ 約34.5万円
これだったら、70歳まで頑張って働いて、定年後から70歳までにいくらかの貯蓄をつくって、70歳から年金受給を開始すれば、「老後の生活は可能」ですよね。
そのためには、自分の家庭の収支をどうすれば良いか、自分の年金受給額はいくらになるのか等を自分で調べて考えることが必要。
定年後にお金の蓄えがなくても、「老後の生活はどうにかする・どうにかなる」と信じ、目標設定・計画・行動していきましょう。
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まとめ
「定年後にお金がないときは老後の生活はできるの?」「定年後に貯金がなかったら、老後のお金や暮らしはどうしたらいいんだろう?」と悩んでいても、なにから始めて良いのかわからないことが数多くあるかもしれません。
だからといって、老後のお金について悩んでいるだけでは何も始まりませんし、考えることを後回しにしては「ダメ」。
いますぐ自分自身であなたが必要な蓄えの目標を設定し、計画・実行することが大事です。
なぜなら、自分の人生を幸せに導くことができるのは「あなただけ」だから。
また、素敵な老後を過ごすために、心も体もしっかりとケアしていきましょうね。
”いまこの瞬間”を大事に生きていきましょう!
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